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導入ガイド

太陽光発電は何年で元が取れる?回収年数の計算の考え方

回収年数の式、1年あたりの効果額の出し方、国の想定値を使った試算。確かめたい前提も整理します。

最終更新日:編集・運営:SOLAR SHIFT / 株式会社サイプレス

このページの結論

太陽光発電の回収年数は、「実質の負担額 ÷ 1年あたりの効果額」で考えます。効果額は、自宅で使って買わずに済んだ電気代と、売電の収入の合計です。2026年度のFITは、1〜4年目が24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWhで、5年目から売電の収入が下がります。年数は、設置費用・補助金・屋根の条件・電気の使い方で変わるため、わが家の数字で計算します。

  • 回収年数 =(設置費用 − 補助金)÷ 1年あたりの効果額
  • 効果額 = 自宅で使った分 × 買う電気の単価 + 売った分 × 売電の単価
  • 国の委員会の想定は、発電した電気の70%を売り、30%を自宅で使う
  • FITは5年目から単価が下がる。11年目以降は、電力会社ごとの単価になる
  • 点検と、パワーコンディショナの交換の費用も、試算に入れて考える

太陽光発電の回収年数は、どう計算する?

回収年数は、実質の負担額を、1年あたりの効果額で割って出します。実質の負担額は、設置費用から補助金を引いた金額です。効果額は、買わずに済んだ電気代と、売電の収入を足した金額です。

「何年で元が取れる」と一律に言えないのは、式の中身が家ごとに違うからです。設置費用、補助金の額、屋根の向きと影、電気を使う時間帯で、年数は変わります。

回収年数の式
  1. 実質の負担額設置費用 − 補助金
  2. 1年あたりの効果額買わずに済んだ電気代 + 売電の収入
  3. 回収年数効果額の累計が、負担額を上回る年

1年あたりの効果額の出し方

1. 年間の発電量を見積もる

太陽光発電協会(JPEA)の計算例では、設置容量1kWあたりの年間発電量を、約1,000kWhとしています。4kWのシステムなら、年間4,000kWh程度です。これは、水平に対して30度傾け、真南に向けて設置した場合の計算例です。発電量は、地域・方位・角度によって変わります。

葛飾区は、太陽光発電システムを設置した区の公共施設について、出力と年間の想定発電量を公表しています。住宅に近い規模の例もあります。

葛飾区の公共施設の太陽光発電出力と、年間の想定発電量
  • 子ども未来プラザ東四つ木5.25kW(375W×14枚)

    5,146kWh/年

  • 西小菅小学校10.98kW(305W×36枚)

    11,641kWh/年

  • 清掃事務所12.3kW(410W×30枚)

    11,794kWh/年

※ 区が公表している、公共施設の「想定」の発電量です(区のページの更新日:2026年9月15日)。住宅の発電量を示すものではありません。発電量は、屋根の向き・角度・影によって変わります。出典:葛飾区公式サイト「助成金を活用した太陽光発電システムの導入」(2026年10月2日 確認)

自宅で使う分と、売る分に分けて、単価を掛ける

発電した電気は、まず自宅で使い、余った分を売ります。国の委員会は、住宅用の買取価格を決めるとき、発電した電気の70%を売り、残りの30%を自宅で使うと想定しています。2025年1月〜8月に集めた案件では、売った割合の平均は64.8%でした。

自宅で使った分と、売った分には、それぞれ別の単価を掛けます。

分け方掛ける単価2026年度の値
自宅で使った分買っている電気の単価検針票の単価。国の資料では、大手電力の直近10年間(2015〜2024年度)の平均は27.86円/kWh
売った分(1〜4年目)FITの単価24円/kWh
売った分(5〜10年目)FITの単価8.3円/kWh
売った分(11年目以降)電力会社ごとの単価国の委員会の想定値は10.0円/kWh

上の表の数字で比べると、売るよりも、自宅で使うほうが、1kWhあたりの効果は大きくなります。5年目からは売る単価が下がるので、その差が広がります。売電の仕組みは、売電とFIT価格のガイドで解説しています。

わが家の数字で、回収年数を計算してみる

見積書にある、設置費用・補助金の見込み額・容量を入れると、回収の目安が出ます。初めから入っている前提の数値は、国の委員会の想定値と、太陽光発電協会の計算例です。「計算の前提を変える」を開くと、わが家の数字に直せます。

見積書の数字を入れる

万円
万円
kW

葛飾区と東京都の補助金の想定額は補助金シミュレーションで確かめられます。

計算の前提を変える
kWh

初めの値は、太陽光発電協会の計算例です。屋根の向きや影で変わります。

%

初めの値は、国の委員会の想定です。昼に家で電気を使うほど、高くなります。

円/kWh

初めの値は、国の委員会の資料にある値です(大手電力の、直近10年間の単価をもとにした値)。検針票の単価に直すと、わが家に近づきます。

円/kWh

初めの値は、国の委員会の想定です。実際の単価は、電力会社によって違います。

設置費用と容量を入れると、ここに結果が出ます

入力した数字をもとにした、単純な計算です。発電量の低下、電気料金の変動、点検や機器の交換の費用は入っていません。結果を保証するものではありません。

回収年数が変わる5つの要因

1. 屋根の向き・角度・影

発電量は、屋根の向きと角度、周りの建物の影で変わります。図面だけでは分からないので、現地で確かめます。屋根の条件は、太陽光に向く屋根の条件にまとめています。

2. 昼に電気を使う量

昼に家で電気を使うほど、自宅で使う割合が上がります。買う電気の単価は、売る単価より高いので、効果額も上がります。

3. 補助金

補助金は、設置費用から差し引いて考えます。葛飾区と東京都の助成は併用できますが、補助金の合計は助成対象経費が上限です。制度の全体像は、補助金の総合ページで確かめられます。

4. 蓄電池を入れるか

蓄電池を入れると、初期費用が増えます。一方で、昼に余った電気を夜に使えるので、自宅で使う割合が上がります。停電への備えという、金額に表れない役割もあります。考え方は、太陽光+蓄電池のページで解説しています。

5. 点検と、機器の交換

国の委員会の資料には、太陽光発電協会へのヒアリングの結果が載っています。5kWの設備を想定した場合、3〜5年ごとに1回程度の定期点検が推奨されていて、1回あたりの点検費用の相場は約3.8万円程度です。パワーコンディショナは20年間で一度は交換され、38.4万円程度が一般的な相場とされています。これは国の資料にある数値で、SOLAR SHIFT の見積もり額ではありません。

「◯年で元が取れます」と言われたら、確かめる7つの前提

  • 発電量:屋根の向き・角度・影を、現地で確かめた数字か
  • 自宅で使う割合:何%で計算しているか(国の委員会の想定は30%)
  • 買う電気の単価:いくらで計算しているか。将来の値上がりを見込んでいないか
  • 5年目からの売電の単価:24円のままで計算していないか(2026年度のFITは、5〜10年目が8.3円/kWh)
  • 11年目以降の売電の単価:固定価格の買取が終わったあとを、いくらで見ているか
  • 点検と交換の費用:定期点検と、パワーコンディショナの交換が入っているか
  • 補助金:交付が決まった額か、見込みの額か(交付の可否と金額は、区と都の審査で決まります)

前提が書かれていない試算は、比べようがありません。前提を書面でもらい、複数の業者の試算を並べて比べてください。葛飾区も、複数の業者から見積もりを取ることを勧めています。

SOLAR SHIFT の試算の出し方

SOLAR SHIFT では、現地調査と、ご家庭の電気の使用量をもとに、試算をお出しします。葛飾区と東京都の補助金は、制度ごとに分けて整理します。試算の前提は、遠慮なくご確認ください。

現地調査・お見積もりは無料です。設置費用の内訳の見方は、太陽光発電の費用のガイドにまとめています。

よくある質問

Q

回収年数は、どうやって計算しますか?

A

実質の負担額(設置費用から補助金を引いた金額)を、1年あたりの効果額で割って出します。効果額は、自宅で使って買わずに済んだ電気代と、売電の収入の合計です。設置費用・屋根の条件・電気の使い方で変わるため、わが家の数字で計算します。

Q

FITの単価が下がる5年目からは、回収が遅くなりますか?

A

2026年度のFITは、1〜4年目が24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWhです。5年目からは、売電の収入が減ります。昼に発電した電気を自宅で使う割合が高いほど、その影響は小さくなります。

Q

蓄電池も入れると、回収年数はどうなりますか?

A

蓄電池を入れると、初期費用が増えます。一方で、昼に余った電気を夜に使えるので、自宅で使う割合が上がります。年数は、蓄電池の費用と電気の使い方によって変わります。停電への備えという、金額に表れない役割もあります。

Q

回収年数の試算に、パワーコンディショナの交換は入れるべきですか?

A

入れて考えることをおすすめします。国の委員会の資料では、太陽光発電協会へのヒアリングの結果として、パワーコンディショナは20年間で一度は交換され、5kWの設備で38.4万円程度が一般的な相場とされています。

Q

補助金は、回収年数の計算にどう入れますか?

A

設置費用から差し引いて、実質の負担額にします。葛飾区と東京都の助成は併用できますが、補助金の合計は助成対象経費が上限です。交付の可否と金額は、区と都の審査で決まります。

ほかの質問も見る(よくある質問) →

補助金情報についてのご注意(2026年10月1日時点)

  • 当ページの補助金・助成金の情報は 2026年10月1日 時点で各自治体・団体の公式情報を確認して掲載しています。制度は予告なく変更・終了される場合があります。
  • 実際の対象可否・助成額は、住宅の条件、導入する機器、申請時期、予算の状況などにより異なります。必ず補助金が交付されることを保証するものではありません。
  • 複数の制度の併用は、公式資料で確認できた範囲で記載しています。併用できる場合も、補助金の合計は助成対象経費が上限です。
  • 最新情報は必ず葛飾区・東京都(クール・ネット東京)・国の公式サイトをご確認ください。

参考資料・一次情報

  1. 1.調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」(2026-10-02 確認)
  2. 2.経済産業省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します」(2026-10-01 確認)
  3. 3.太陽光発電協会(JPEA)よくある質問「太陽光発電により、家庭で使用する電気を全部まかなえますか?」(2026-10-02 確認)
  4. 4.葛飾区公式サイト「助成金を活用した太陽光発電システムの導入」(2026-10-02 確認)

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