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導入ガイド

卒FIT後はどうする?売電継続・蓄電池・V2Hの選択肢

FIT期間終了後の売電単価の変化と、蓄電池やV2Hで自家消費に切り替える考え方。

最終更新日:編集・運営:SOLAR SHIFT / 株式会社サイプレス

このページの結論

住宅用太陽光のFIT調達期間は10年で、終了後(卒FIT)の買取単価は各小売電気事業者が独自に設定します。太陽光発電協会は、買取期間が終わったあとは、売電より自宅で使うほうが経済メリットが出る場合がある、と説明しています。「売る」から「使う」への切り替えが、検討の出発点です。選択肢は、売電を続ける・蓄電池を入れる・V2Hを入れる・エコキュートの昼間沸き上げで使い切る、の4つ。昼間の在宅状況と初期費用の余裕で決まります。

  • 卒FIT後の単価は各小売電気事業者が独自に設定。具体額は事業者ごとに異なる
  • 何もしなくても売電は続くが、単価が下がるため自家消費の価値が相対的に上がる
  • 選択肢は「売電継続」「蓄電池」「V2H」「エコキュート昼間沸き上げ」の4つ。組み合わせも可能
  • パワーコンディショナの耐用年数は10〜15年といわれる(太陽光発電協会)。卒FITと時期が重なる場合は、同時に考えると工事が1回で済む
  • 蓄電池・V2Hは葛飾区・東京都の助成の対象になり得る

卒FITで何が変わるか

住宅用太陽光発電(10kW未満)のFIT調達期間は10年です。設置から10年が経つと、国が定めた固定価格での買取は終了します。これが「卒FIT」です。

卒FIT後も、電気が売れなくなるわけではありません。余った電気は引き続き小売電気事業者に売ることができます。ただし単価は国が決めるのではなく、各小売電気事業者が独自に設定します。単価も条件も、事業者によって違います。太陽光発電協会は、電力会社の買取メニューを比べて契約することを勧めています。

変わるのは単価だけで、太陽光パネルは発電を続けます。つまり卒FIT後は「売る価値が下がり、使う価値が相対的に上がる」状態になります。この変化に合わせて、電気の使い方を組み替えるのが卒FIT対策の本質です。FIT制度の仕組みは売電の仕組みと2026年度の買取価格で解説しています。

4つの選択肢

卒FIT後の選択肢は、大きく次の4つです。組み合わせることもできます。

選択肢内容初期費用向いているご家庭
売電継続小売電気事業者を選んで余剰を売り続ける不要昼間の在宅が多く余剰が少ない
蓄電池昼の余剰を貯めて夜に使う必要夜間の電気使用が多い、停電にも備えたい
V2H電気自動車に貯めて家で使う必要EV・PHVを所有または購入予定
エコキュート昼間沸き上げ給湯の沸き上げを昼間に移して余剰を使う設定変更のみ、または機器更新オール電化、エコキュートが設置済み

初期費用をかけずにできるのは「売電継続」と「エコキュートの設定変更」です。蓄電池とV2Hは機器の導入が必要ですが、停電対策という別の価値も得られます。

選択肢ごとの向き不向き

売電継続

最も手間がかからない選択肢です。契約中の電力会社から卒FIT後の買取条件の案内が届くので、他の小売電気事業者の条件と比べて選びます。単価だけでなく、電気の購入プランとセットでの条件も確認します。昼間に在宅していて余剰が少ないご家庭では、これで十分なこともあります。

蓄電池

昼の余剰を貯めて夕方から夜に使うことで、買う電気を減らせます。夜間の電気使用が多いご家庭ほど効果が出やすく、停電時の備えにもなります。容量は夜間に使う電気の量と余剰の量から決めます。詳しくは家庭用蓄電池のページをご覧ください。

V2H

電気自動車やプラグインハイブリッド車をお持ちなら、車の電池を家庭用の蓄電池として使えます。車の電池は容量が大きいため、貯められる量は家庭用蓄電池より多くなります。ただし車が外出中は使えないため、昼間に車が家にあるかどうかが判断の分かれ目です。詳しくはV2Hのページをご覧ください。

エコキュートの昼間沸き上げ

エコキュートは通常、夜間の電気で湯を沸かす設定になっています。これを昼間に変更すると、太陽光の余剰で湯を沸かせます。機種によっては設定変更だけで対応でき、初期費用をかけずに自家消費を増やせます。古い機種では対応していないことがあるため、取扱説明書やメーカーに確認します。

パワーコンディショナの交換時期と重ねて考える

卒FITと同じ時期に訪れやすいのが、パワーコンディショナの交換です。パワコンの耐用年数は10〜15年といわれ(太陽光発電協会)、設置から10年の卒FITとほぼ重なります。

この時期に蓄電池の導入を検討するなら、パワーコンディショナを蓄電池と一体のハイブリッド型に交換する方法があります。パワコン交換と蓄電池導入を1回の工事にまとめられ、機器も1台で済みます。パワコンの交換を単独で行ってから後で蓄電池を足すより、全体の負担を抑えやすい進め方です。

逆に、パワコンを数年前に交換したばかりなら、既存機器を活かせる単機能型の蓄電池が候補になります。設置年を確認してから構成を決めてください。

卒FITの1年前から始める準備

卒FITは設置から10年後と時期が分かっているため、前もって準備できます。

  1. 卒FITの時期を確認する:売電開始日から10年。電力会社からの通知や検針票で確認できます。
  2. 電気の使い方を把握する:直近1年の購入量と売電量、昼夜の使い方の傾向。
  3. パワーコンディショナの設置年を確認する:交換時期と重ねるかどうかを判断します。
  4. 選択肢を比較する:売電継続の条件、蓄電池・V2Hの見積もり、エコキュートの設定変更の可否。
  5. 助成の申請時期を逆算する:葛飾区の助成は着工4週間前までの事前協議が原則必要です。

蓄電池やV2Hは、葛飾区のかつしかエコ助成金や東京都の助成の対象になり得ます。制度の内容は葛飾区の補助金ページでご確認ください。SOLAR SHIFT では、卒FITを控えたご家庭の電気の使い方を伺い、何もしない場合も含めた選択肢を並べてご説明します。

よくある質問

卒FIT後、何もしないとどうなりますか?

売電は続きますが、単価は小売電気事業者が独自に設定する価格に変わります。太陽光発電協会は、売電より自宅で使うほうが経済メリットが出る場合がある、と説明しています。電気を使う家事を、発電している昼間に行うだけでも、自家消費は増えます。

卒FIT後の売電単価はいくらですか?

各小売電気事業者が独自に設定するため、一律の金額はありません。契約中の電力会社からの案内と、他の事業者の条件を比べて選びます。購入プランとセットの条件も確認してください。

卒FITと同時に蓄電池を入れるメリットは何ですか?

パワーコンディショナの交換時期と重なる場合は、ハイブリッド型へ交換すれば工事を1回にまとめられます。余剰を夜に使えるようになり、停電時の備えにもなります。

ほかの質問も見る(よくある質問) →

補助金情報についてのご注意(2026年10月1日時点)

  • 当ページの補助金・助成金の情報は 2026年10月1日 時点で各自治体・団体の公式情報を確認して掲載しています。制度は予告なく変更・終了される場合があります。
  • 実際の対象可否・助成額は、住宅の条件、導入する機器、申請時期、予算の状況などにより異なります。必ず補助金が交付されることを保証するものではありません。
  • 複数の制度の併用は、公式資料で確認できた範囲で記載しています。併用できる場合も、補助金の合計は助成対象経費が上限です。
  • 最新情報は必ず葛飾区・東京都(クール・ネット東京)・国の公式サイトをご確認ください。

参考資料・一次情報

  1. 1.経済産業省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度 2026年度の調達価格等」(2026年3月19日公表)(2026-10-01 確認)
  2. 2.太陽光発電協会(JPEA)よくある質問「機器の耐用年数はどれくらいですか?」(2026-10-02 確認)
  3. 3.太陽光発電協会(JPEA)「固定価格での買取期間満了(卒FIT)ユーザーへ」(2026-10-02 確認)
  4. 4.葛飾区公式サイト「令和8年度《個人住宅用》かつしかエコ助成金のご案内」(2026-10-02 確認)

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