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導入ガイド

停電時に太陽光発電・蓄電池はどこまで使える?葛飾区の水害リスクと備え

自立運転の限界、蓄電池で使える範囲、水害リスクを踏まえた設置の考え方。

最終更新日:編集・運営:SOLAR SHIFT / 株式会社サイプレス

このページの結論

太陽光発電だけの場合、停電時は日中にパワーコンディショナの自立運転で、専用コンセントから限られた電気が使えます(上限は機種によって異なります)。夜間や雨天にも備えるには蓄電池、さらに広い範囲・長い時間を確保するならV2Hが選択肢です。葛飾区は区の半分近くが海抜ゼロメートル地帯で、令和7年3月に水害ハザードマップが更新されています。停電対策は、機器の設置高さと避難の考え方をセットで検討してください。

  • 太陽光だけ:日中のみ、自立運転コンセントから電気を使える(太陽光発電協会によると最大1.5kW)。切り替えの操作が必要
  • 蓄電池あり:夜間も使える。全負荷型なら家全体、特定負荷型なら決めた回路のみ
  • V2Hあり:電気自動車の大きな電池を家の電源にでき、使える時間が長くなる
  • 葛飾区は荒川・中川・江戸川・新中川に囲まれ、区の半分近くが海抜ゼロメートル地帯。浸水想定を機器の設置高さに反映する
  • 水害時は機器より命。避難が必要な区域では、設備は「帰ってきてから」の備えと位置づける

太陽光発電だけの場合:自立運転で使える範囲

太陽光発電システムは、停電すると通常の運転を止めます。これは電力会社の作業員の安全を守るため、系統に電気を送り返さない仕組みになっているからです。そのままでは発電していても家で使えません。

停電時に電気を使うには、パワーコンディショナを「自立運転」に切り替えます。切り替えると、パワコン本体や近くに設けた専用コンセント(自立運転コンセント)から電気を取り出せます。太陽光発電協会は、自立運転で使用できる電力は最大1.5kWで、日射量によって変わると説明しています。お使いの機種の上限は、取扱説明書で確認できます。

資源エネルギー庁は、使い方を次の順で案内しています(メーカーや機種で操作が違う場合があるため、取扱説明書の確認が必要です)。

  1. 自立運転用コンセントの位置を確認する
  2. 取扱説明書で「自立運転モード」への切り替え方法を確かめる
  3. 主電源ブレーカーをオフにする
  4. 太陽光発電ブレーカーをオフにする
  5. 「自立運転モード」に切り替える
  6. 自立運転用コンセントに、必要な機器を接続して使う
  7. 停電が復旧したら、必ず元に戻す

太陽光発電協会は、自立運転の電気を使える機器の例として、テレビ、炊飯器、電気ポット、携帯電話の充電器を挙げています。消費電力の大きな機器は、上限を超えて使えない場合があります。

注意点は3つあります。使えるのは発電している日中だけであること、日射量によって使える電力が変わること、操作の方法がメーカーや機種によって異なることです。太陽光発電協会は、停電に備えて、平常時に操作方法を確認しておくことを勧めています。

蓄電池があると何が変わるか

蓄電池を併設すると、昼間に貯めた電気を夜間や雨天時にも使えるようになります。停電時の備えとしての太陽光は、蓄電池があって初めて「昼も夜も」の備えになります。

使える範囲は蓄電池の種類で決まります。全負荷型なら家全体の回路に電気を送れ、200V対応の機種ならIHクッキングヒーターやエコキュート、エアコンも動かせます。特定負荷型は、あらかじめ決めた回路(冷蔵庫・照明・通信など)だけに送る方式です。

停電のときの切り替えが自動か手動かは、機種によって異なります。実際に使える電気の量も機種によって異なるため、カタログの容量の表記(定格容量・実効容量)を確認しておきます。

蓄電池の種類と選び方は蓄電池の選び方ガイドで、機器の考え方は家庭用蓄電池のページで解説しています。

V2Hで広がる選択肢

V2H(ビークル・トゥ・ホーム)は、電気自動車やプラグインハイブリッド車の電池を家の電源として使う仕組みです。電池の容量は車種によって異なります。車が家にあるときは、停電が長引いた場合の電源として使えます。

太陽光と組み合わせれば、日中に車へ充電し、夜に車から家へ給電する運用ができます。ただし、車が外出中は使えないこと、V2H対応の車種が必要なこと、設置場所(駐車スペースと機器の位置関係)の制約があることに注意が必要です。

葛飾区のかつしかエコ助成金にはV2Hのメニュー(本体価格の1/3・上限15万円)があります。詳しくはV2Hのページをご覧ください。

葛飾区の水害リスクと機器の設置

葛飾区は荒川・中川・江戸川・新中川に囲まれ、区の半分近くが海抜ゼロメートル地帯です。区は令和7年3月に水害ハザードマップを更新しており、電柱には洪水の想定浸水深を示す標識板が区内447か所(令和3年3月時点)に設置されています。

停電対策として太陽光や蓄電池を検討するとき、この水害リスクは避けて通れません。考え方は次の2段階です。

1. 機器の設置高さを浸水想定に合わせる

蓄電池やパワーコンディショナ、V2H機器は電気機器であり、浸水すると故障し、感電の危険もあります。ハザードマップでお住まいの地点の想定浸水深を確認し、可能な範囲で基礎を高くする、2階や屋内の高い位置に設置する、といった対策を現地調査の段階で検討します。

2. 避難が必要な区域では、設備は「帰ってきてから」の備え

大規模な水害では、広域避難が呼びかけられる場合があります。その状況で家に留まる理由に設備をしてはいけません。設備は、避難から戻った後の復旧期間や、水害を伴わない停電(地震・設備事故・計画停電など)に備えるものと位置づけます。

葛飾区の地域特性と対応範囲は葛飾区の対応エリアページで整理しています。ハザードマップは区の公式サイトで確認できます(本ページ末尾の出典をご参照ください)。

停電に備える設置と運用のチェックリスト

設置時と設置後に確認しておきたいことをまとめます。

設置時

  • 自立運転コンセントの位置を、冷蔵庫や使いたい機器の近くにする
  • 全負荷型か特定負荷型かを、停電時に動かしたい機器から決める
  • 蓄電池・パワコンの設置高さを、想定浸水深を踏まえて決める
  • 停電時の切り替えが自動か手動かを確認する

設置後

  • 切り替え手順を家族全員が分かるように、機器のそばに書いて貼っておく
  • 平常時に、取扱説明書で自立運転の操作方法を確かめておく
  • 延長コードやモバイルバッテリーなど、自立運転コンセントから電気を分ける道具を用意する
  • ハザードマップの更新を確認し、避難経路と設備の扱いを家族で共有する

SOLAR SHIFT では、現地調査の際に想定浸水深と設置位置の関係を確認し、停電時に使いたい範囲を伺ったうえで構成をご提案します。

よくある質問

停電したら太陽光は自動で使えるようになりますか?

切り替えの操作は、メーカーや機種によって異なります。資源エネルギー庁は、自立運転用コンセントの位置を確認し、取扱説明書で「自立運転モード」への切り替え方法を確かめる手順を案内しています。設置のときに、家族で確認しておいてください。

蓄電池があれば停電中もエアコンを使えますか?

200V対応の全負荷型なら使える場合があります。特定負荷型や100Vのみの機種では使えない場合があるため、停電時にエアコンを使いたいときは、機種選びの段階で確認が必要です。

浸水の可能性がある地域でも蓄電池を置けますか?

設置自体は可能ですが、想定浸水深を確認し、基礎を高くする・高い位置に設置するなどの対策を検討します。水害時は避難を優先し、設備は復旧後や水害を伴わない停電への備えと位置づけてください。

ほかの質問も見る(よくある質問) →

補助金情報についてのご注意(2026年10月1日時点)

  • 当ページの補助金・助成金の情報は 2026年10月1日 時点で各自治体・団体の公式情報を確認して掲載しています。制度は予告なく変更・終了される場合があります。
  • 実際の対象可否・助成額は、住宅の条件、導入する機器、申請時期、予算の状況などにより異なります。必ず補助金が交付されることを保証するものではありません。
  • 複数の制度の併用は、公式資料で確認できた範囲で記載しています。併用できる場合も、補助金の合計は助成対象経費が上限です。
  • 最新情報は必ず葛飾区・東京都(クール・ネット東京)・国の公式サイトをご確認ください。

参考資料・一次情報

  1. 1.資源エネルギー庁「停電時の住宅用太陽光発電パネルの自立運転機能について」(2026-10-02 確認)
  2. 2.太陽光発電協会(JPEA)「停電時でも電気が使えます」(2026-10-02 確認)
  3. 3.太陽光発電協会(JPEA)「住宅用太陽光発電システムのメリット」(2026-10-02 確認)
  4. 4.葛飾区公式サイト「葛飾区水害ハザードマップ」(2026-10-01 確認)
  5. 5.葛飾区公式サイト「令和8年度《個人住宅用》かつしかエコ助成金のご案内」(2026-10-02 確認)

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